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 06.金曜日・午後

1、金曜日・午後 

  午前中には大村純一の拉致や協力者と接触するなどのイベントがあった。順調に進行していれば、町からの脱出や記憶を取り戻すことが

 シナリオの目的であるとPLが感じていると思われる。翌日の土曜日午前中の『吊るされた男』のイベントからは展開が早くなるため、こ

 の金曜日午後に情報を集めておくことが重要となる。この項において主に記載するのは黒ヶ峰町の各施設を探索した場合の情報であり、特

 定の時間でなければ発生しないイベントはないため、金曜日の午前中や翌日以降に発生させても問題ないイベントが中心である。

  また、およそPM19:00頃に太陽が沈むと、えんふくさまが活動を開始する。シナリオ開始時点では石像の影に潜んでおり、日没と共に自

 由に活動できるようになるのだ。

 

 

○イベントNo.101『黒ヶ峰町役場』

 ・イベント日時:いつでも

 ・発生条件  :町役場を訪れる。または忍び込む。

 ・発生する出来事

   役場の営業時間(AM8:00~PM17:00)に訪れた場合、受付嬢を兼任しているしている女性が応対する。住民票や戸籍謄本、納税証明

  書などは課長の役を与えられている元弁護士の男性にそれっぽく偽装させており、素人目ではまず気づけない。探索者達が役場に申請し

  て上記の書類を取得し、<幸運>と<法律>に成功した場合のみ書類に誤りがあることに気が付く。これは仕事量に忙殺される元弁護士

  が偶然にも偽装内容を間違え、なおかつ<法律>の専門知識を持つ者がそれを見た場合にのみ、この書類は捏造であるとわかるため。

   また、偽りの住人に<心理学>を行った場合、ダイスの結果と関係なく「こちらに好意を持っている」としか表示されない。ただし、

  主任の男性だけは狂信者であるため、他の職員とは<心理学>の結果が異なる。内容は以下の通り。

  ・成功→こちらに好意を持っている。しかしどこか違和感を感じる。

  ・失敗→こちらに好意を持っている。

   日中ここで得られる情報は上記のものくらいである。あとは町周辺の地図(狂信者の集落など、重要な情報は一切記載されていない)

  などは当たり障りのないものは頼めば見せてくれるが、役に立つ情報は一切与えてくれない。町役場に存在する重要な情報を入手するた

  めには夜間に忍び込むしか方法がない。しかし、夜間はえんふくさまが活動できるため、相応のリスクが伴うだろう。

 

 

  ▼受付兼事務所

    昔、公民館の集会所として使用されていた広い部屋。建物に入ってすぐの部屋である。元弁護士と主任の机にはPCが置かれてお

   り、元弁護士のPCでは住人名簿をはじめとした住民票や戸籍謄本、納税証明書などを作成・管理している。狂信者のリーダー格であ

   る主任のPCでは、黒ヶ峰町の資金の流れや薬物原料の輸送履歴、物資輸送計画や周辺集落との交信履歴などが記録されている。それ

   らの情報や取得方法については以下の通りである。

 

 ・PC内のデータを閲覧する方法

   セーフモードで起動させ、一定の手順で管理者権限を取得し、さらにコマンドプロトコルを入力することでパスワード自体を変更する

  方法がある。<コンピューター>技能成功でこの方法を実行できるものとする。ただし、元のパスワードがわからないため、パスワード

  を元に戻すことはできない。そのためこの方法を使うと、何者かが不正な手段を用いたと狂信者に知られるため、警戒が強まることは間

  違いない。

   どこぞの院長と違ってパスワードを紙に書いていないため、狂信者ではない元弁護士を尋問するか上記の方法を使うしかないだろう。

 ・黒ヶ峰町の資金の流れ

   各織物工場の売上、経費などがまとめて記録されている。織物業全体としては大赤字もいいところである。また、物資や燃料などを調

  達するために数百万程度の資金をプールしており、定期的に教団より補填されている。狂信者達にとって黒ヶ峰町内では現金を持ってい

  ても意味がないため、資金は全て近隣市町村の地方銀行に預けてある。

 

  <経理>→金銭の流れから推測するに、黒ヶ峰町にいくつも存在する町工場や食料品店、農園などあらゆる施設の金銭・物品は一元管理

       されているようだ。町全体の物資購入履歴があり、それらを購入するための資金、赤字を補填しているどこからかの金銭の補

       填などのデータがその証拠である。これらの数字が正しいと仮定するならば、黒ヶ峰町のあらゆる施設に関わる金銭や物資は

       何者かが全て管理しているということになる。

 

 

 ・物資輸送計画

   食料品や衣類、燃料などの生活必需品から、車両や機械に関連する資材、煙草や酒類などの嗜好品に至るまで詳細に記録されている。

  記載されているのは物品名、金額、数量もしくは重量、そして日時などである。記載されている情報を注意深く読めば、物資が運び込ま

  れているのは火曜日、木曜日、そして土曜日のみであると気が付く。ゲーム的には<目星>または<アイデア>を用いるのが妥当なとこ

  ろだろう。

 

 

 ・薬物原料の輸送履歴

   "P6-U"という名前のファイルに記録されている。これが何かはわからないが、日付と重量、行き先などが記録されているところから推

  測するに、これは何らかの物資輸送に関する情報のようだ。行き先の項目には複数の港湾と思われる名前が記載されている。物資輸送計

  画のファイルとは異なり行き先が記載されているということは、この"P6-U"という物品を定期的に町から運び出しているということだろ

  う。

   お察しの通り、"P6-U"とは薬物原料のこと。この名前自体はなんでも良いのでKPが好きに決めると良い。ただし、これが何らかの

  薬物に関連するモノであることや、黒ヶ峰町でそれを栽培しているという事実はシナリオの最後まで明かす必要はない。

 

 

 ・交信履歴(周辺集落とのもの)

   A、B、Cという3つの項目に分かれ、2時間おきに"異常なし"と記録されている。また、2時間おきの記録とは別に、時折"来訪者○○名

  発見"や"黒ヶ峰方面に人影あり"という記録もある。このファイルにはこれらの情報しか記録されておらず、数年に渡る情報が淡々と記載

  されている。

   これは見出しの通り、黒ヶ峰町の周辺に配置された監視所からの交信記録である。集落から受信した定時連絡や異常報告などを記録し

  ているだけのものであり、余計な情報は記載されていない。この情報により、探索者達は監視所の存在に気がつくだろう。

  <アイデア>→これではまるで軍隊だ。哨戒部隊や監視所でもあるというのか。もしも監視所などが町の周囲に存在するならば無策で近

         づくのは危険だろう。

 

   ここまでがPC内に保存されている情報である。情報はデジタルだけでなくアナログでも保管されている。元弁護士の机や書類棚では

  大したものは保管されておらず、主任の事務机で重要書類や車両の鍵を保管している。最上段の引き出しのみが施錠されており、以下に

  記す情報・物品は全てその引き出しで保管されている。鍵は主任が常に持っているが、<鍵開け>を成功させるか事務机自体を壊すこと

  でも中身を手に入れることができるだろう。

 ・黒ヶ峰町周辺の地図、人員配置図

   簡単に見せてくれるものと異なり、周辺の集落に関する情報が記載されている。また、まとめて保管されている人員配置図を照らし合

  わせることで常駐している人数(それぞれ15人程度)や、うち4~5名が拳銃で武装している警官であること、2~3台の車両や燃料貯蔵

  所があることが判明する。これらは脱出計画を立案する際に大いに役に立つだろう。

   また、地図は脱出において山中を進む際に必須である。

 

 

 ・車両の鍵

   町役場が所有している(ことになっている)軽トラック3台分の鍵。普段は役場の裏手に停めてあり、火曜日、木曜日、土曜日に物資

  調達・輸送係が仕事をする際に主任より鍵を受け取って使用している。車両を盗むためにはこの鍵を盗み出すか、物資調達・輸送係が荷

  下ろしをする際の隙を突くしかないだろう。

 ・名簿(誘拐してきた者の名簿)

   年齢、性別、職業を問わず多くの男女の名前が記してある。自分達の名前や知っている者の名前がいくつかあったが、職業や住所、家

  族構成などのどれもが記憶にあるものと異なっている。

   これらは探索者のキャラクターシートに記載してある元の情報に準ずる。これは黒ヶ峰町での個人情報を記してある戸籍謄本とは別

  に、本来の個人情報を記録してあるもの。誘拐してきた者の個人情報を記録してあるものであるため、住人に扮している狂信者の名前は

  このリストには載っていない。

 

  <アイデア①>→以前の職場や家の様子、家族の顔などをおぼろげに思い出す。

  <アイデア②>→このリストに橘田の名前は記載されていない。問い詰めた場合、本人もわからないとすっとぼける。

 

 ▼休憩室

   大した物品・情報はない。6畳ほどの和室であり、隣には給湯室も併設されている。役立つ物といえば武器として使えなくもない包丁

  やフライパンなどの調理器具や、食べて美味しいひよこ饅頭くらいのものだろう。

 ▼倉庫

   昔、ここが公民館として使用されていた際に応接室だった2階の部屋。今はただの物置として使用されている。とは言っても食料品や

  日用雑貨、使わなくなった家財道具などが乱雑に置かれているのみである。一般家庭で手に入るモノであれば、PLからの提案や<幸運>

  次第で手に入ることにしても良い。おなじみのガムテープでわくわくさんクオリティの武器を作り出すこともできるだろう。

 

 

 

○イベントNo.102『橘田農園』

 ・イベント日時:いつでも

 ・発生条件  :橘田農園を訪れる。または忍び込む。

 ・発生する出来事

   橘田農園において重要な建物は橘田一家が生活する母屋ではなく、その裏手に存在する薬物原料保管庫である。母屋はごくごく一般的

  な平屋であり、これまたごくごく一般的な家財道具しか置かれていない。黒ヶ峰町に複数存在する農園のうち、狂信者が直接運営してい

  るのはこの橘田農園のみである。残りは攫われてきた元農林業従事者だけで営まれているため、この橘田農園の薬物原料保管庫に全ての

  収穫物が集められている。

   薬物原料保管庫ではその名のとおり、薬物原料が保管されている他に尋問室を兼ねた防音室や武器保管庫も併設されている。そのため

  橘田農園の耕地面積に対して圧倒的に建物が大きく、<アイデア>に成功すればそのことに気が付けるだろう。また、非常に重要な施設

  あるため警官に扮した狂信者が交代制で2名以上常駐しており、消火設備なども他の建物に比べてかなり多い。大村や黒羽などのNP

  が囚われて尋問を受けている場合は少なくとも倍の警官が常駐することとなるだろう。

   橘田農園以北の農園地帯は開けた土地であり、作物の背丈も腰ほどの高さであるため隠れる場所に苦労する。薬物原料保管庫に常駐す

  る警官に加え、日中は元農林業従事者である労働者も至るところで作業しているため、見つからずに侵入するためには<隠れる>や

  <忍び歩き>などの技能に成功する必要があるだろう。

 ▼母屋

   前述のとおり、母屋は何の変哲もない平屋でありごく一般的な家財道具しか置かれていない。攫ってきた者と同居することもあるた

  め、情報は全て役場や薬物原料保管庫で管理しているのだ。

 ▼薬物原料保管庫

   黒ヶ峰町において有数の最重要施設。町自体の目的である薬物原料の保管や非人道的行為が平然と行われている尋問室、非合法的な物

  品だらけの武器庫など、発見すればすぐさま黒ヶ峰町の異常性が明らかとなるようなものばかりである。人が出入りできるのは正面の入

  口のみであり、窓は換気用の小窓が屋根付近の高い位置に設けられているのみである。

 ・保管室

   建物の大部分を占める保管室。ここで乾燥させた薬物原料は大きな麻袋に10kg単位で詰められ、東南アジアに存在する教団アジトへ

  密輸するため近隣港町に運ばれる。黒ヶ峰町で収穫された薬物原料は全てここに集められ、乾燥させるために整然と並べられる。乾燥を

  早めるために大型の扇風機が複数台導入されているため、室内と近辺はそれなりの騒音にみちている。

 

  <博物学>など植物に関する知識→薬物原料

   ここで乾燥加工されているこの植物は見たことがない。おそらくは日本に自生しているものではないだろう。

  <薬学>→薬物原料

   ここで乾燥加工されている植物は一般的に知られる薬物や、大麻やコカイン、ヘロインなどのよく耳にするドラッグの原料とはどれも

   異なるようだ。どのような薬効作用があるかはわからないが、何らかの薬物の原料なのだろうか。

 ・尋問室

   遮音シートや防音パネルなどを組み合わせて念入りに防音加工を施している6畳ほどの部屋。2部屋用意されており、間取りや置いてあ

  る物品は同じ。尋問室の真ん中には手枷足枷が溶接された金属製の椅子が固定されている。壁際には机がいくつも並べられており、そこ

  には人道的用途で使われるとは思えない用具が所狭しと並べられている。椅子や机、拷問道具には赤黒い汚れがこびりついており、部屋

  全体から鉄と腐臭が混ざり合ったような不快な臭いがする。部屋は施錠されており、鍵は一部の狂信者(主に警官や主任)なら全員が持

  っている。

   また、拷問に用いるための松脂やライターも置かれている。これは黒ヶ峰町での貴重な火種となるだろう。

  <人類学>または<歴史(-20~-30%の補正)>→拷問器具

   並べられた拷問器具のいくつかは、古代から近代にかけての中国で行われていた拷問において用いられていたものだ。あのおぞましい

   拷問の歴史がこの現代で再現されているとでもいうのだろうか…?

  <目星>またはよく観察するだけで良い→拷問用刃物

   いたるところが刃こぼれしている。そのまま使い続けているところを見るに、より苦痛を与えるためにそのまま使っているのかもしれ

   ない。刃や柄などあらゆるところに赤黒い汚れがこびりついており、相当年季が入っていることがうかがえる。

 

  <医学>→椅子・拷問器具または部屋全体

   飛び散った血が時間経過により酸化すると黒くなるというが、これは異常だ。一体どれだけの長い年月をかけたら血がここまでこびり

   つき、毒々しいまでのどす黒い赤色になるというのか。この部屋の様子を見るに、何年もかけて幾人もの犠牲者がこの部屋で非人道的

   行為を行われたのは明白である。

  ・武器庫

    非合法的な物品が保管されている倉庫。扉に加えて鉄の格子戸も設けられており、鍵を所持しているのは狂信者の中でも警官に扮し

   ている者とリーダー格である役場の主任のみ。保管物は警察署と大差なく、一箇所のみで銃器を保管していると何かあった際に却って

   危険であると判断したため2箇所に分けているのだ。保管物リストは以下の通りである。

   

   ・拳銃(コルト・ローマン)×6

   ・.38スペシャル弾(50発入り紙箱)×12

   ・警棒 ×6

   ・防弾ベスト ×6

 

    あとは錆びた鉈や年季の入った木刀などが乱雑に放り込まれている。これらは狂信者相手には役立つだろうが、えんふくさまに対し

   ては何の役にも立たないだろう。また、探索者がこれほど大量の武器が必要な状況に陥っている時点で戦略ミスである可能性が高い。

   人数や装備で圧倒されているため、脱出を試みる際以外に戦闘を起こすのは下策だろう。

 

 

 

○イベントNo.103『黒ヶ峰警察署』

 ・イベント日時:いつでも

 ・発生条件  :警察署を訪れる。または忍び込む。

 ・発生する出来事

   名前こそ「黒ヶ峰警察署」だが、交番を3つ合わせたくらいの大きさしかない平屋の建物である。事務室や休憩室、4~6名を収容でき

  る留置所や備品倉庫があり、銃器や弾薬などの危険物は備品倉庫奥の金庫で保管されている。

   警官役の狂信者は25人ほどいるが、各街道上の集落に4~5人ずつ配置されており、薬物原料保管庫にも2名常駐している。さらにこの

  警察署にも交代制で常に3名以上が24時間で詰めており、人員には全然余裕がない。なんたるブラック企業体質か。ただし、ほとんどの

  住人が記憶を操作されて理想的な黒ヶ峰町民になっているため、警官達の手を煩わせることはほとんどない。前述のブラック体質に加え

  て実務がほとんどないためか警官達の士気は低く、職務時間中にも関わらず紫煙を漂わせながらトランプで賭け事に興じている者が大半

  である。警察署に忍び込みたい場合、この士気の低さにつけ込めばなんとかなりそうだ。

   職務時間外の警官はもっぱらアパートの自室で眠っているか、警察署の同僚と無駄話をしているかである。パチンコやスロットがあれ

  ば間違いなく入り浸っているようなタイプだが、幸いにもこの黒ヶ峰町にそんなものはなかった。見てくれこそ警察の制服に身を包んで

  はいるが、実態はただのチンピラ集団に近い。そのため、任務に忠実な主任や院長、橘田一家など他の狂信者との仲もあまり良くない。

  だからと言って賄賂程度で裏切ってくれるほど忠誠心がないわけでもないのだが。

   また、警察車両の鍵は警察署に駐在する警官が管理することとなっており、受け取った者は常に身につけて鍵を管理している。自転車

  はそれなりの台数があり、本来は車両の鍵と同じように保管することになっていたが、各自が勝手に持ち出して私物化しているのが現状

  である。

  ▼事務室・受付

    警察署に入ってすぐの大部屋。全職員分の事務机や書類棚(と言っても彼らに重要情報が任されるはずもなく、ろくなものが並んで

   いない)が所狭しと並んでいる。部屋はあまり整理されているとは言えない有様で、卓上には山盛りになった灰皿やひしゃげた空き缶

   が転がり、事務机脇のゴミ箱も紙くずやら吸殻でいっぱいになっている。全体的に煙草臭い。また、どこか探せばマッチくらいはある

   だろう。

    警察署に来訪者があった場合、常駐している警官のうち誰かが応対する。彼らは丁寧に応対しようとはするのだが、元がチンピラ集

   団のようなものであり、どこか気だるさを隠しきれていないような雰囲気を醸し出している。

  <目星>→事務机、書類棚

   そこらの机から上司のものと思しき事務机、書類棚に至るまで、並んでいるのはどれも白紙のノートやファイルのみである。何らかの

   情報を記録しているような痕跡は一切ない。一体何の目的でまっさらな状態のノートやファイル、帳簿ばかり並べているのか?

  <幸運>→事務机

   事務机の引き出しを開くと車両の鍵や周辺の地図が入っている。引き出しは施錠すらされておらず、えらく無用心である。これは偶然

   にも鍵を引き出しに入れたまま担当の警官がうっかり離席してしまったために発生したヒューマンエラーである。某近未来的マッポー

   都市なら間違いなくセプクさせられているところだ。しかし黒ヶ峰町でもケジメは確実である。慈悲はない。

 

 

  ▼休憩室

    これまた男所帯感が溢れる汚い部屋。畳には煙草の焦げ跡のようなものが点在している。ゴミ箱は使い捨ての弁当容器や空き缶、ペ

   ットボトルなどで溢れかえっており、分別など間違ってもされていない。また、見間違いでなければ冷蔵庫にはよく冷えたビールなど

   の酒類すら入っている。ここの規律はどうなっているのだ。

  ▼留置所

    長らく使われていない留置所。記憶を取り戻しかけている者は薬物原料保管庫へ運ばれて尋問を受けるため、ここには運び込まれな

   いのだ。そして記憶を取り戻していない住人はそもそも留置所のお世話になるようなことをやらかさないため、使われなくなるのは必

   然である。鍵は警察署に常駐する警官が身につけて管理しているが、なくなったところで気づかないかもしれない。

  ▼備品倉庫

    警官に変装するための制服やホルスターなどの小物類を保管している備品倉庫。仮に探索者達がこれらを奪取して変装したとして

   も、互いの顔をほとんど把握しているような小さな町であるため意味はないだろう。むしろ怪しまれるだけ却って危険である。埃っぽ

   いこの備品倉庫の奥には金庫が設置されており、その中で銃器や弾薬などが保管されている。また、警棒や手錠、防弾ベストは備品倉

   庫内で雑に管理されているため、侵入さえできれば簡単に盗む事ができるだろう。金庫の中身は以下の通り。

 

   ・拳銃(コルト・ローマン)×8

   ・.38スペシャル弾(50発入り紙箱)×16

    金庫はダイヤル式のもの。床面にフォールインアンカーで固定されているため、搬出は困難を極める。金庫の扉は電動工具、バー

   ル、ジャッキなどの破壊器具を用いればこじ開けることも可能だが、大きな音を立てることになるため現実的な手法ではない。また、

   警官を脅してダイヤル番号を聞き出すことで開錠することもできるだろうが、こちらも現実的な手法ではない。

    仮に金庫を開ける場合、<鍵開け>を試みることとなる。ただし、道具がない状態で行うのは技能値に-20~-30%ほどの補正が入る

   だろう。金庫破りに役立つ道具であるが、診療所から聴診器を入手して使用するのが最も妥当な線だろう。その場合、マイナス補正を

   かけずそのまま<鍵開け>技能で判定すると良い。

 

 

 

○イベントNo.104『学校跡』

 ・イベント日時:いつでも

 ・発生条件  :学校跡地を訪れる。

 ・発生する出来事

   元々の町が廃墟になる以前に学校として用いられた平屋。今は使われていないようで、窓には板が打ち付けられ、戸は閉鎖されている

  ため基本的に無人である。図書館と学校は2年前に閉鎖されたことになっているが、内部は荒れ果てており、少なく見積もっても30年以

  上は放置されているだろう。平屋の建物には教室が3つと職員室があるが、いずれも狂信者達が手を加えており、錆び付いた机や椅子、

  空っぽの本棚や放置された花瓶などしか残っていない。

  

  <目星>または20分ほどかけて調査→任意の教室

    この建物全体が古寂びているのは確かであるが、ただ単に朽ちていったのとはどうにも様子が異なるようだ。例えば調度品や床など

   に、ひどく傷んでいる箇所と比較的傷んでいない箇所がある。また、経年劣化や汚れによって床のタイルが変色しているのだが、他と

   比べてあまり変色しておらず比較的綺麗な箇所がある。そういった箇所の境界はどれも明確であり、自然にこうなったとは思えない。

   さながら何らかの調度品が置かれていた跡のようだ。

    これらの様子から推測するに、長期間放置され経年劣化していったこの建物に、数年前に何者かが手を加えたらしい。その何者かは

   この学校跡からあらゆる物品を持ち出したようだ。

  <目星>または10分ほどかけて調査→職員室

    古びたガラクタばかり散乱している職員室の隅に、他の品々と比べると真新しい懐中電灯が落ちていた。スイッチはONになってお

   り、どうやら電池は切れてしまっているようだ。

  <アイデア>→電池の切れた懐中電灯

    成功することにより、イベントNo.105発生。これは前回の脱出時にえんふくさまに襲われた記憶を思い出すというものである。PL

   にえんふくさまとの戦闘を体験してもらいつつ弱点に対するヒントを出すのが目的であるため、追体験イベントという形で思い出すこ

   ととなる。

 

 

 

○イベントNo.105『滲み出す黒煙』

 ・イベント日時:いつでも

 ・発生条件  :イベントNo.104にて懐中電灯に対し<アイデア>を成功させる

 ・発生する出来事

   前回の脱出時にえんふくさまから襲われた記憶の追体験イベント。図書館跡に全員が集結した際にえんふくさまから奇襲を受けた記憶

  である。探索者を図書館跡に誘導する目的もあるため、図書館跡で起こった出来事を廃校跡に落ちていた懐中電灯で思い出す。

   ここで注意すべきは導入での描写との兼ね合いである。ハンドアウト①のパターン1を適用していた場合、そこですでに探索者がえん

  ふくさまに倒される描写を行っている。そのため、このイベントで該当探索者がえんふくさまに倒されると辻褄が合わなくなる。なので

  そういった探索者に対しては<グラップル>などで転倒させ、行動を阻害するに止めよう。


   そいつは隠れ家である図書館跡の司書室に集まってきた男の足元から、滲み出すようにして現れた。最初に気づいたのは水瀬という女

  性だ。何かを察した彼女は男の足元に懐中電灯の光を当て、小さな悲鳴を上げて一点を指さしたのだ。

   黒い煙のようなものがどんどん男の影から滲み出してくる。濃い煙が意志を持ち、塊となっているかのようだった。その煙の中央だ。

  真っ赤に燃える3つの瞳が合わさったような輝きだけが、煙の中央で煌めいていた。(SANチェック→1d6/1d20)

  反応は様々だった。呆然と立ち尽くす者、逃げるために後ずさる者、武器に手を伸ばそうとする者。しかし煙の塊は、誰よりも早く動き

  出して間近にいた男を飲み込む。煙に包まれた男の身体は、唐突にぱっと燃え上がった。

   ここまでがえんふくさまの行動である。これ以降、男の耐久度(最大耐久度:13)が0になるまでえんふくさまは<巻き込んで燃やす>

  を行い、耐久度が2以下になると<脳を貪り食う>でとどめを刺す。この数ラウンド間は探索者が自由に行動しても良い。しかし、探索

  者の持ち物は拳銃や懐中電灯などのみであり、えんふくさまに有効打となるモノを持っていない。そのためこの男性を助けることは実質

  不可能である。<巻き込んで燃やす>および<脳を貪り食う>の描写は以下を参照されたし。(キャラクターシートに記載してあるもの

  と同様である)

   数ラウンド経過して男性が死亡するとこのシーンの描写は終了する。橘田は狂信者側であり、この場面に遭遇したことはない。そのた

  め、何かを思い出した様子の探索者に対し、何を思い出したのかを執拗に問い詰めてくる。ここで探索者が正直に話した場合でも、何ら

  かの嘘ではぐらかした場合にも橘田は<心理学>を行い(心理学と宣言しないことを推奨する)、発言の真偽を確かめようとする。

 <巻き込んで燃やす>

   犠牲者の体が煙に包まれたかと思えば、唐突にパッと燃え上がった。彼の口から苦悶の声が漏れる。まるでガソリンでも浴びたかのよ

  うに青い炎は煌々と燃え盛っている。だというのに、熱も感じなければ人体が焼ける嫌な臭いもない。

  (消火を試みた場合)水をかけても砂をかけても炎は消えるどころか、弱まる気配すらない。

  (犠牲者に触れた場合)焼かれる覚悟で犠牲者を助けに入るも、炎が自身を焼くことはなかった。

             青い炎は犠牲者のみを焼いているらしい。引き剥がそうにも、実態のない

             黒い煙をどうやって引き剥がせというのだろうか。

 <脳を貪り食う>

   犠牲者の頭蓋に穴が穿たれた。同様に全身至るところに小さな孔が開き、どんどん広がっていった。探索者達はどうすることもでき

  ず、ものの数秒で彼の身体が失くなるのをただ見つめるしかなかった。

 

 

○イベントNo.106『図書館跡』

 ・イベント日時:いつでも

 ・発生条件  :図書館跡地を訪れる。

 ・発生する出来事

   元々の町が廃墟になる以前に図書館として用いられた建物。今は使われていないようで、窓には板が打ち付けられ、戸は閉鎖されてい

  るため基本的に無人である。図書館と学校は2年前に閉鎖されたことになっているが、内部は荒れ果てており、少なく見積もっても30年

  以上は放置されているだろう。建物は大きな図書室、司書室、倉庫のみと実にシンプルな造りである。扉は正面と裏口の2箇所あり、正

  面は鍵が壊れているため窓と同様に板で閉鎖されている。一方で裏口は普通に施錠されているのだが、鍵が古いため<鍵開け>を行えば

  簡単に開くだろう。鍵は主任が管理している。

   また、図書館についてであるが、<アイデア(+20%の補正)>に成功することで2年前に閉鎖されたことを思い出す。もちろん、これ

  はえんふくさまによって与えられた記憶である。


 ▼図書室跡

   図書館跡の大部分をしめる大きな部屋。木製の本棚が立ち並んでいるが、蔵書は1冊も残っていない。倒れた本棚や木の傷み具合、経

  年劣化による変色、剥がれかけた壁紙やひび割れたタイルなどを見るに、どう見積もっても数十年は放置されているだろう。しかし、こ

  れらの状態に比べると積もった埃の量は少ないように思える。

 

 <目星>または<追跡>→部屋全体を30分ほどかけて調査。

   この部屋全体が古寂びているのは確かであるが、ただ単に朽ちていったのとはどうにも様子が異なるようだ。例えば本棚や床などに、

  ひどく傷んでいる箇所と比較的傷んでいない箇所がある。また、経年劣化や汚れによって床のタイルが変色しているのだが、他と比べて

  あまり変色しておらず比較的綺麗な箇所がある。そういった箇所の境界はどれもくっきり分かれており、さながら本棚などの調度品が置

  かれていた跡のようだ。

   これらの様子から推測するに、長期間放置され経年劣化していったこの建物に、数年前に何者かが手を加えたらしい。その何者かはこ

  の図書館跡からあらゆる物品を持ち出したようだ。

 <博物学>→本棚の残骸である木材

   一部の本棚は破壊されて材木が散らばっており、その材木の断片に対して<博物学>を行える。木材が劣化する主な要因は光と水(殆

  どの場合は雨)である。これらによって木材は劣化し、変色していくのだ。どのように変色するかは木材の種類によって異なるが、この

  図書館跡の本棚で用いられたパイン(マツ科)系の木材は表面が薄い飴色に変色していく。

   そして、この図書室に並ぶ本棚の中でも、窓側に並ぶものや窓際に放置されている残骸は表面が薄い飴色に変色している。

 (上記に加え、<アイデア>に成功すると以下の情報も開示する)

   変色しているということは、これらの木材は長期間光を浴びていたということになる。しかしこの図書館跡の窓には板が打ち付けられ

  ており、光はほとんど差し込まない。つまり、光が差し込まない環境であるにも関わらず木材が変色しているのは明らかに不自然なの

  だ。推測するに、光によって木材が変色した後に、何者かが窓に板を打ち付けて光を遮断したのかもしれない。

 ▼司書室跡

   基本的には図書室のように荒れているのだが、前回の脱出において探索者達が拠点として使用していたため様子が異なる。図書室は放

  棄されて経年劣化していったところに狂信者が手を加え、黒ヶ峰町を作る以前の痕跡を全て持ち去ったのである。一方この司書室も同様

  に手を加えられているのだが、そこへ探索者がやってきて拠点として使用し、さらに狂信者が探索者の痕跡を消したという複雑な経緯を

  辿っている。

   この司書室跡は8畳ほどの広さがあり、色褪せた埃っぽいカーペットが敷かれている。給湯設備や冷蔵庫なども置かれているがどれも

  破損しており、一切機能を果たさない。探索者達が脱出を試みた際に持ち込まれていた物品などは大多数が狂信者に持ち出されており、

  残されているものは前述の壊れた機械や朽ちた調度品、古びた絵くらいである。また、狂信者が手を加えた痕跡は極力隠蔽してあるが、

  作業時間が短いため完全に隠蔽できているわけではない。

 

 

 <アイデア>→司書室跡に入ると技能ロールのチャンスを得る。

   部屋に入った瞬間、強烈な既視感に襲われた。どこか様子が異なるような気もするが、自分はこの場所に来たことがあるのかもしれな

  い。

 (決定的成功により)自分も含め、この部屋で談笑している男女の姿を思い出す。たった今同行

   している者や大村純一、紺色の花飾りの髪留めをしている儚げな女性、優しげな瞳をした女性(もしくは男性。黒羽のことである)の

  姿が見える。(橘田が同行している場合は)橘田の姿だけが思い出せない。


 <目星>または<追跡>または部屋全体を30分ほどかけて調査。

   図書室跡と比べ、さらにちぐはぐな印象を受ける。何がどうおかしいか明確な言葉にできないが、複数の人間がそれぞれの意図を持ち

  この部屋に手を加えたかのような痕跡がある。扉や窓周りを補強したかと思えば取り外されていたり、調度品を移動させたかと思えば元

  の場所に戻したかのような痕跡が残っている。前者は扉や窓周りの壁に残っている釘を打ったかのような穴。後者は床に残る引きずった

  ような傷や汚れ、掃除されたかのように綺麗な調度品がその証拠となる。

 ・古びた絵

   額に収められている古びた絵。青々とした山々が描かれているが、特に目を惹くようなものではない凡庸な絵である。描かれた当初は

  綺麗な色だったのかもしれないが、保存状態が悪かったのか日光や経年による劣化で紙自体から変色してしまっている。<芸術>などで

  調べてみても何の情報も得られない無名の画家による作品。

  <目星>に成功することにより、額の裏面に違和感を覚える。全体的に薄汚れているのだが、裏板を固定しているツメが動かされたよう

  な痕跡がある。どうやら、最近何者かがツメを動かして裏板を取り外したようだ。

   裏板を取り外すと絵の裏に文章が書かれているのを目にするだろう。そこには真新しいインクで"Your SHADOW is genuine?"と書か

  れている。これは探索者達が脱出に失敗して記憶を失った後に、黒羽がここに戻って書き込んだものである。直訳すると"お前の影は本

  物か"となるが、

  ・お前の影にあの化物は潜んでいないか?

  ・お前の記憶は本物か?(記憶=影のように自身の存在の後に付いて回るもの)

   というダブルミーニングとなっている。これはあくまでPLに対するヒントであり、仮に意味が分からずとも大きな問題はない。その

  ため、<アイデア>などで情報を渡さず、存分に悩ませるのも良いかもしれない。筆者としてはPLをも疑心暗鬼に陥れ、全能力を振り絞

  って生還を目指してもらいたいため、ここで<アイデア>などの技能ロールで安易に情報を明かすことには賛成しかねる。

 ・冷蔵庫

   レトロな佇まいの金属製冷蔵庫。全体的に錆び付いており、やけに重い扉を開けようとすると金属が軋む不快な音がする。その扉には

  小指の直径ほどの小さな穴が空いており、穴の周辺はなにかの衝撃によりわずかに凹んでいた。

   冷蔵庫の扉は一見分厚く見えるが、実際は薄い金属板を箱のように組み合わせて作られているようだ。中は空洞で、小さな穴から中を

  覗くことができる。穴の奥、向こう側の金属板に小さな金属の塊がめり込んでいる。扉を開いて反対側から確認してみれば、小さな塊が

  めり込んでいると思しき位置がわずかに盛り上がっていた。もしかしてこの小さな金属の塊は変形した銃弾だろうか。

 <アイデア>→弾痕、または変形した銃弾

   外側の金属板を貫通し、内側にめり込んだ銃弾の弾頭部分に対して<アイデア>を試みることができる。成功させることで、この銃弾

  が冷蔵庫に撃ち込まれる経緯を思い出す。  →イベントNo.107発生。

 

 

 

○イベントNo.107『無駄な抵抗』

 ・イベント日時:いつでも

 ・発生条件  :イベントNo.106において弾痕に対して<アイデア>を成功させる

 ・発生する出来事

   前回の脱出時にえんふくさまから襲われた記憶の追体験イベント。図書館跡に全員が集結した際にえんふくさまから奇襲を受けた(イ

  ベントNo.105での出来事)後、抵抗を試みた記憶である。<アイデア>に成功した探索者のうち、導入でハンドアウト①のパターン1を

  適用しておらず、かつ最も<拳銃>技能が高い者、またはイベントNo.105を発生させており、なおかつそこで拳銃を発砲していた探索者

  Aを中心としてイベントを進行させる。

   ここで注意すべきは導入での描写との兼ね合いである。ハンドアウト①のパターン1を適用していた場合、そこですでに探索者がえん

  ふくさまに倒される描写を行っている。そのため、このイベントで該当探索者がえんふくさまに倒されると辻褄が合わなくなる。なので

  そういった探索者に対しては<グラップル>などで転倒させ、行動を阻害するに止めよう。

   男を焼き尽くした黒煙は、まるで鎌首をもたげる蛇のようにゆらりと宙に浮いている。探索者Aは、黒煙の中央に浮かぶ真っ赤に燃え

  るような3つの煌きと目が合ったと感じた。本能的に銃を構えて狙いを定める。勇気というよりは恐怖心のままに発砲する。

 (<拳銃>成功、失敗に関わらず)放たれた弾丸は黒い煙をすり抜け、甲高い音を立てて向こう側にあった冷蔵庫の扉に命中した。その銃

  声を皮切りに、黒煙が猛然と探索者Aに迫っていく。

   ここからの行動は探索者に委ねる。このイベントNo.107においてえんふくさまの目的は探索者Aに対して<記憶を植え付ける>を行っ

  て意識を奪うことである。まずは<グラップル>で探索者Aの身体を掴み、動きを封じたところで<記憶を植え付ける>を行う。<記憶

  を植え付ける>の犠牲になった場合、POW対抗ロールの結果に関わらず意識を失う(※1)。

   ここで探索者が行動できるのは、えんふくさまが探索者Aを捕まえ、<記憶を植え付ける>を行う間の数ラウンドのみである。時系列

  で言えばイベントNo.105の直後であるため所持品などは同じであり、えんふくさまに対して有効打となりうるようなものは何も持って

  いない。その上、えんふくさまのDEXは高い水準であるため、逃げ出すことも難しい。

   "どう足掻いても絶望の嫌がらせイベント"のように感じるかもしれないが、このイベントの目的は探索者が自らの意思で行動し、

  「○○は効かない」「この行動は効果がない」という具合に消去法的に学習してえんふくさまの弱点に近づくためのものである。なの

  で、探索者の提案や行動は描写・状況の許す限り認めてあげよう。(イベントNo.105も同様)

   数ラウンド経過してえんふくさまが目的を達成するとこのシーンの描写は終了する。橘田は狂信者側であり、この場面に遭遇したこと

  はない。そのため、何かを思い出した様子の探索者に対し、何を思い出したのかを執拗に問い詰めてくる。ここで探索者が正直に話した

  場合でも、何らかの嘘ではぐらかした場合にも橘田は<心理学>を行い(心理学と宣言しないことを推奨する)、発言の真偽を確かめよ

  うとする。

 

 ※1:<記憶を植え付ける>においてのPOW対抗ロールは意識を保てるかの判定ではなく、記憶を一部保持できるかの判定である。そのた

     め、POW対抗ロールが成功した場合でも意識を失うことに変わりはない。

 

 

○イベントNo.108『えんふくさま』

 ・イベント日時:いつでも。夜間はえんふくさまが不在となる。

 ・発生条件  :神社を訪れる。

 ・発生する出来事

   町外れにぽつんと佇む朽ちた鳥居を潜った先に、町人たちからえんふくさまと呼び親しまれている石像がある。翼が生えた人型の石像

  は台座の上にしゃがみ込むような格好をしており、まるで西洋のガーゴイルのような姿だ。えんふくさまは右手をまっすぐ前に差し伸べ

  ており、掌には黒い宝石が埋め込まれている。この宝石こそが陰陽石であり、奪取して浄化することでえんふくさまの力を弱めつつ、ア

  ーティファクトとして用いて戦力増強をすることも可能である。

   えんふくさまの石像周辺であるが、日曜日のお参り以外は基本的に人気がない。また、えんふくさま本体も基本的にこの石像の影に潜

  んでいるのだが、探索者がこの場所を訪れて石像へ不用意に近寄った場合か、金曜日の夜までの時点で探索者が不審な行動を取って狂信

  者に怪しまれている場合に、探索者のうち誰かの影に潜んで情報を収集しようとする。えんふくさまが影に潜んでいると探索者が知り得

  た情報が筒抜けであるため、非常に危険である。また、えんふくさまが影に潜んでいる状態で出歩いたり、夜間に黒ヶ峰町の裏側・正体

  に迫るような情報に近づくとえんふくさまに襲われることとなる。ただし、労働力として探索者を利用するという目的があるため、殺害

  したとしても見せしめとして1人に留めるだろう。

   また、えんふくさまの石像を破壊することも可能である。ゲーム的な数値としては装甲値が6で耐久度は10ほどであり、素手で壊すの

  は難しいが何らかの道具を用いればさほど難しくないくらいのもの。素手で破壊する際は身体にダメージもあるだろう。これらはあくま

  で参考値であるため、探索者のダメージボーナスや技能値に合わせて各KPで調整されたし。

   石像が破壊されたとしても、えんふくさまが直射日光を浴びて即消滅することはない。破壊される前に探索者の影に乗り移るか、それ

  が困難な場合でも石像の破片の影に潜むことができるためである。えんふくさまが日光で消滅する状況を仮定するならば、石像に一切近

  寄らず、その一片に至るまで完全な砂状になるまで容赦なく破壊した場合だろうか。ここまでやればえんふくさまが隠れる影がなくな

  り、影から追い出されたえんふくさまが直射日光を浴びて甚大なダメージを負って消滅するだろう。現実的でないことだけは確かであ

  る。

 

 

 <人類学>または<歴史(-20%~-30%の補正)>→石像

   日本において、このような土着信仰があるなどという話は聞いたことはない。石像のモチーフが日本に定着している土着信仰の神様だ

  とするならば、間違いなく新発見のものである。また、えんふくさまという名前についても同様である。

 <芸術(彫刻)>→石像

   この彫刻は明らかに西洋の意匠であり、日本古来のものとは異なる。これは芸術であると共に、宗教的意味合いが強いガーゴイルとい

  う西洋の彫刻によく似ている。様々なバリエーションの一種だという説明と共に、情報誌に記載されていたら信じてしまうかもしれない

  程度にはよく特徴を踏まえている。

   また、一見かなり古い石像に見えるが、この石像は古く見えるように手を加えられているようだ。実際は10年経っているか怪しい程度

  のものである。

 <芸術(建築学)>または<オカルト(-20%程度の補正あり)>→石像

   この石像はガーゴイルと呼ばれる、屋根に配置される雨樋の機能を持った怪物の彫刻にどことなく似ている。見たところ、この石像は

  雨樋としての機能を有していないため、厳密にはガーゴイルとは呼ばない。正確にはガーゴイルによく似ているだけの石像である。

   本来は西洋建築の屋根の上に設けられている排水口であり、年季が入ったガーゴイル風の彫刻が朽ちた鳥居の先にある広場に鎮座して

  いるなど質の悪い冗談だろうか。

   また、ガーゴイルという名前はフィクション作品でもよく目にする。大概は「石像が動き出して人間を襲う」という役柄であり、この

  石像も同じように動き出さないことを祈るのみである。

 <地質学>→宝石(陰陽石)

   濃紫をさらに黒く染めたような宝石。一見アメジストのようにも見えるが、この宝石はアメジストではない。光すら吸収するブラック

  ホールにも見えるこのような宝石は、今まで見たことも聞いたこともない。よく目を凝らしてみれば宝石の奥に何か黒いものが漂ってお

  り、さながら水中に浮かぶ墨のようだ。宝石には様々な光学効果があるが、こんなものが存在するとは到底思えない。

 (上記の情報に加え、物理学に成功した場合)これはいかなる光学効果によって引き起こされる現象か、まったく見当もつかない。光や宝

  石がこのような異様としか表現できない模様を見せるのは現実離れしており、今の物理学で推し量れるモノであるかすら怪しい。

○イベントNo.109『宝石泥棒』

 ・イベント日時:いつでも

 ・発生条件  :陰陽石を盗む

 ・発生する出来事

   探索者が自発的に、または後日発生するイベントにより石を盗むように言われ、それを実行することで発生するイベント。えんふくさ

  まの石像に埋め込まれた陰陽石は、包丁などの刃物や何らかの工具があれば簡単に外すことができるだろう。外した瞬間に、えんふくさ

  まが今まで奪った記憶が奔流となって探索者を飲み込む。超常的な体験をした探索者はSANチェック→0/1D3を行う。

   また、もし浄化していない陰陽石を使用した場合や、所持したまま眠りについた場合などは同様の描写とSANチェックを行う。えんふ

  くさまが石像の影に宿っている場合、陰陽石を盗んだ者の影に潜み、夜になり次第襲いかかって陰陽石を取り返そうとするだろう。

○イベントNo.110『祈りとご加護』

 ・イベント日時:いつでも

 ・発生条件  :町外れの貯水池へ行く

 ・発生する出来事

   黒ヶ峰町の北側には小さな貯水池が固まっている。貯水池はほとんど手入れされておらず、水草や藻まみれの水質はあまり良いとは言

  えないようだ。周囲には建物はなく、人の気配はない。

   しばらく散策していると、ひび割れて朽ちた地蔵が寂しげに佇んでいた。どうやら手入れする者がいなくなって久しいようだ。そのお

  地蔵様の脇に何か光るものを見つけた。古ぼけた地蔵と対照的な真新しいそれは、どうやら何かの鍵のようだった。拾い上げてみれば、

  その鍵には油性ペンで『F-202』と書き込まれている。これは部屋番号か何かだろうか?

 (アパート在住の探索者がいる場合)

   これはおそらくアパート群のうち一室の鍵だ。アパートは黒ヶ峰町に相当数存在しており、それぞれアルファベットでA棟から順に割

  り振られている。この『F-202』はF棟の202号室のことで間違いないだろう。

○イベントNo.111『何者かの遺産』

 ・イベント日時:いつでも

 ・発生条件  :アパートF-202へ行く

 ・発生する出来事

   入手した鍵、または<鍵開け>を使用することで開錠して入ることができる。どうやら空き部屋のようで、誰かが暮らしている様子は

  ない。ここに住んでいた誰かが、引っ越すときに綺麗に片付けていったのだろうか。

 <目星>→部屋

   ふと、天井におかしな隙間を見つけた。どうにも板が噛み合っていないような気がする。その板を外してみると、埃を被った大学ノー

  トを見つけた。どうやら誰かの日誌のようだ。

  『誰かの日誌』を要約すると以下のようになる。

 

  1日目、月曜日:今日から日記をつけることにした。工場の仕事は単調だ。休日が待ち遠しい。

  2日目、火曜日:昨日、私が小説家として大成している夢を見た。夢の印税生活が現実だったらどれだけ良いか。

  3日目、水曜日:まだ週の真ん中だ。日曜日がやけに遠く感じる。ところで、何故私は織物工場などで働いているのだ?

  4日目、木曜日:私と同じ者を見つけた。彼もこの織物工業での日常に違和感があるというのだ。私と彼は原因を調べることにした。

  5日目、金曜日:この町は明らかに異常だ。早く逃げ出さねば大変なことになる。

  6日目、土曜日:どうやら、この町の周辺にはいくつか集落があるらしい。足を痛めてしまった私に代わり、

           彼が助けを求めに行くことになった。

  7日目、日曜日:あれから1日経つが、彼は戻ってこない。必ず助けをつれて戻ると息巻いていた彼になにかあったのだろうか?

  ?日目、木曜日:今日、この日誌を見つけた。このようなものを書いた覚えはないが、どう見ても私の字だ。

          今、困惑しながらこれを書いている。ここに書いてある彼とは誰だ?

  ?日目、金曜日:思い出した。今日、変わり果てた姿となって電柱に吊るされていた男。あれが集落へ助けを求めに行った彼だったの

          だ。もう悠長に構えている時間はない。

  ?日目、土曜日:私は町を出る。この足でどこまで行けるかわからないが、彼の無念を晴らすためにも必ず逃げ延びてみせる。

          この日誌がいつか誰かの助けになることを祈る。

 

 

 

○イベントNo.112『不審物』

 ・イベント日時:いつでも

 ・発生条件  :探索者が黒田織物工業を抜け出さずに働き続けている。または倉庫に忍び込む。

 ・発生する出来事

   探索者が黒田織物工業で職務に励んでいると、機械から変な音が聞こえてくる。どうやら調子が悪いらしい。織り機の調子を見ている

  と、上司から予備の部品を取ってくるように言われた。倉庫には予備の部品やら工具が乱雑に置かれている。ここから織り機の部品を探

  し出すのは骨が折れるが、地道にやるしかないようだ。

 <目星>または<幸運(※1)>→倉庫

   織り機の部品(または何か役に立つもの)を探していると、機械の部品や工具だらけの倉庫に似つかわしくないものを見つけた。埃を

  かぶった部品の陰に『F-202』という番号が刻まれた小さな金属板が転がっている。どうやら相当古いものらしい。これは部屋番号など

  を刻んでおくルームキーホルダーだろうか。

   そういえばこの町のアパートはA棟から順にそれぞれアルファベットが割り振られていたはずだ。おそらくこの『F-202』はF棟の202

  号室のことだろう。

 ※1:<幸運>で判定して良いのは探索者が織り機の部品を探しに来た場合のみ。本来の目的である

    部品を探している最中に運良く見つけることができるのだ。

 

 

 

○イベントNo.113『忍び寄る影①』

 ・イベント日時:夜間

 ・発生条件  :以下のいずれかを満たす

         ①えんふくさまが影に潜んでいる状態で出歩く

         ②狂信者に関する情報に近づく、何らかの物品を盗もうとする

         ③町の外に出ようとする

         ④浄化していない陰陽石を所持したまま夜を迎える

 ・発生する出来事

   えんふくさまこと"闇を彷徨う影"に襲撃される。えんふくさまとしては、記憶を取り戻しつつあり脱出を企てている者を妨害すること

  が目的である。探索者を労働力として利用価値を見出しており、あくまでも殺そうとはせず捕えようとするだろう。また、陰陽石を所持

  している場合、えんふくさまはそれを奪還し、翌朝には石像に戻しているだろう。

   襲撃であるが、えんふくさまは探索者が自然光を持っていないタイミングを見計らって襲いかかってくる。そのため、襲撃を受ける時

  点で探索者はえんふくさまに対する有効打を持ち合わせていないということであり、撃退することすら困難だろう。仮にえんふくさまに

  ダメージを与えることができた場合、えんふくさまはその時点で撤退する。

   えんふくさまの行動であるが、まず<グラップル>を用いて転倒させる。この時、落下ダメージを与えるとしても軽微なものに留め

  る。そして転倒した探索者を拘束したまま煙を吸わせ、<記憶を植え付ける>を行う。描写は別記、神話生物シートを参照されたし。<

  記憶を植え付ける>を用いられた犠牲者は有無を言わさず翌朝まで意識を失うが、この時、えんふくさまとの<POW対抗ロール>に失

  敗するとこの夜に入手した全ての記憶を失う。陰陽石を用いてないため、数日間に渡るような記憶操作ができないのだ。成功した場合は

  記憶の一部を保持したまま翌朝を迎えることができる。

   また、えんふくさまからの拘束であるが、<物質透過>により非常に厄介なものとなっている。えんふくさまは探索者の身体を持ち上

  げたり拘束したりできるのだが、探索者は物理的に干渉することはできない。すなわち拘束に対して<STR対抗ロール>などは試みるこ

  とすらできず、自然光によるダメージを与える以外に拘束を解く方法はない。

   また、<記憶を植え付ける>によって意識を失い、そのまま放置された探索者は狂信者の手に落ちることとなる。捕らわれた探索者は

  まず留置所に送られて所持品を調べられ、黒羽からの手紙のような怪しい物品や武器、盗品を持っていた場合は薬物原料保管庫の尋問室

  に送られ、手厚い歓迎を受けることとなる。(尋問はイベントNo.116を参照されたし)

  怪しい物品などを所持していなければ厳重注意を受け、翌朝解放される。

 

 

 

○イベントNo.114『忍び寄る影②』

 ・イベント日時:PM20:00頃

 ・発生条件  :大村を救出している

 ・発生する出来事

   えんふくさまこと"闇を彷徨う影"に襲撃される。えんふくさまとしては警官に歯向って大村を助け出すような探索者を看過しておくこ

  とはできず、行動を阻害するため記憶を奪いに襲ってくる。また、イベントNo.111と異なり、見せしめとして1人は<脳を貪り食う>で

  殺害しようとする。見せしめの1人以外に対しては<記憶を植え付ける>を行う。犠牲者は有無を言わさず翌朝まで意識を失い、えんふ

  くさまとの<POW対抗ロール>に失敗するとこの夜に入手した全ての記憶を失う。

   犠牲者を出さずに切り抜けるためには、自然光でえんふくさまにダメージを与えて撃退するしかないだろう。その他の行動に関しては

  イベントNo.111と同様である。

   また、<記憶を植え付ける>によって意識を失い、そのまま放置された探索者は狂信者の手に落ちることとなる。捕らわれた探索者は

  まず留置所に送られて所持品を調べられ、黒羽からの手紙のような怪しい物品や武器、盗品を持っていた場合は薬物原料保管庫の尋問室

  に送られ、手厚い歓迎を受けることとなる。(尋問はイベントNo.116を参照されたし)

  怪しい物品などを所持していなければ、そのまま留置所にて拘留されることとなる。

 

 

 

○イベントNo.115『職務質問』

 ・イベント日時:夜間

 ・発生条件  :イベントNo.114が発生し、探索者がえんふくさまから逃げている

 ・発生する出来事

   えんふくさまに襲われた探索者達が逃げていると、前方からゆっくりと警察車両が走ってくる。この時点ではまだ気づかれてはいない

  ため、すぐにこの場を離れると接触を避けることができる。もし接近を許した場合、2名の警官が声をかけてくる。

  「大丈夫ですか?」

  「……恐ろしい体験をされたようですね。署に来られては?」

  「実際安全ですよ」

   などと警官達は話しかけてくるが、もちろん罠である。着いていった場合はもれなく全員ブタ箱(留置所)送りとなり、所持品などは

  没収される。名目は逃走幇助罪(警官と戦闘していた場合は公務執行妨害も加わる)である。目的としては警官に歯向かう危険分子を拘

  束するのが半分、捕らえた人物から情報を引き出すのがもう半分である。

   捕らわれた探索者はまず留置所に送られて所持品を調べられ、黒羽からの手紙のような怪しい物品や武器、盗品を持っていた場合は薬

  物原料保管庫の尋問室に送られ、尋問を受けることとなる。

 (尋問はイベントNo.116を参照されたし)

  怪しい物品などを所持していなければ、そのまま留置所にて拘留される。

 

 

○イベントNo.116『尋問』

 ・イベント日時:いつでも(金曜日以外でも発生する可能性はある)

 ・発生条件  :探索者が拘束され、尋問を受ける

 ・発生する出来事

   警官に扮した狂信者に拘束された際に、黒羽からの手紙のような怪しい物品や武器、盗品を持っていた探索者は薬物原料保管庫の尋問

  室に送られ、尋問を受けることとなる。尋問では何故、またはどうやって当該物品を所持していたか(手に入れたか)を聴取される。し

  かし怪しい物品を所持して尋問室に送られてくる時点で記憶を取り戻しかけているのは確実であり、尋問の真の目的は、仲間の有無や脱

  出計画についての情報を得ることである。

   尋問であるが、STRやDEXなどのステータスに影響を及ぼすほどハードなものを行ってしまうと、今後の探索に支障をきたす。狂信者

  にとっても、お参りさえ済ませば手に入るはずの労働力を削ってしまうのは本望ではない。そのため、直接描写を行ったとしても徒手に

  よる暴行や水責めのような身体的損傷を与えづらいものを中心にすると良い。よりハードコアなものを好むのであればイベントNo.201

  を参照されたし。

   薬物原料保管庫であるが、手に入る物品や情報などはイベントNo.102を参照されたし。常駐しているのは4人の警官で、そのうち2人

  が尋問に当たっている。残りの2人は橘田農園を巡回しており、何らかの異変が発生した場合はすぐに薬物原料保管庫へ向かう。狂信者

  と農園で働いている住人以外が近づくことはない場所のため、不審な人物は即座に拘束され、もう一方の尋問室で手厚い歓迎を受けるこ

  ととなるだろう。捕らえた人数が2人以上いた場合、警官達は応援を呼んで捕らえた者を警察署へ移送しようとする。応援の警官達が来

  るまでの間は両手両足を拘束され、薬物原料保管庫で監視されることとなる。

   また、夜間は尋問を担当している警官のうち一方は帰宅し、尋問、巡回合わせて3名の警官が常駐することとなる。そのため、日の出

  からAM8:00までの間に潜入する場合は障害となる警官が1人減るだろう。なお、言うまでもないが夜間はえんふくさまが行動しているた

  め非常に危険である。

   何らかの方法で警官達の目を掻い潜って潜入するか、全員を排除することに成功した場合は尋問室に囚われている探索者を救出するこ

  とができる。

   尋問を受ける探索者は時間経過によって耐久値やSAN値を消耗していくだろう。以下に時間経過に伴う探索者の消耗について記載す

  る。また、尋問により死亡してしまった場合はイベントNo.202『吊るされた探索者』に派生する。

 ▼尋問開始より3時間ごとに以下の判定を行う

  ・耐久値:1d3減少

  ・SAN値:1d3減少

  ・POW×5(1回行うごとにPOW×4、POW×3と減少させていく)

  POW判定に失敗した場合、尋問に耐え切れなかったとして当該探索者が知っている情報を全て話してしまう。情報を全て話してしまっ

  た場合、放置しても命を行わない程度の最低限の治療を施され、日曜日のお参りまで警察署で拘束されることとなる。

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