03.探索者向け情報
時代 :現代日本・シティシナリオ
プレイ時間:8時間~(KP次第。書いてあるイベントを全て発生させようとすると非常に時間がかかる)
人数 :4人程度
難易度:難しめだが、KPが調整できる要素も多め。
ロスト:ロスト率は高め。復帰が絶望的になることも。
雰囲気:ギャグやシリアス、ガチ探索卓やハリウッド展開など、KPと探索者に依るところが大きい。
シナリオとしてはシリアス寄りで、探索重視卓から脳筋卓まで対応している(はず)。
特記①:PCの推奨職業
PL1 :医者・看護師 (獣医やカウンセラーセラピスト等でも可)
PL2 :警察・探偵
PL3〜:自由
備考(KP向け情報):
職業によって導入が異なり、手に入る情報の量や種類も変わってくる。そのため、これによってシナリオ難易度やスムーズに進行できる
かが変わってくる。なお、必須ではないため最終判断はお任せする。
特記②:継続探索者の扱い
継続探索者でも問題なく参加できる。ただし、アーティファクトや魔道書などは忘れてくることを強く推奨する。PL・探索者自身のため
にも持ってこない方が絶対に良い。
備考(KP向け情報):
あらゆる所持品は探索開始前に狂信者に没収されてしまう。その上、アーティファクトや魔道書といった重要な物品を黒ヶ峰町で管理する
とは考えづらく、おそらくは町外へ持ち出されて教団に回収されてしまうだろう。ここでPL側に立って考えていただきたい。
「せっかく手に入れたアーティファクトが探索開始前に没収され、取り返せなくなった」
といった理不尽な事態になってしまうのである。なのでアーティファクト類は持ち込まない方が良い。
○推奨技能
本作はシティシナリオに見せかけたクローズドシナリオであり、最終的な目的は生きて黒ヶ峰町を脱出することである。以下に記すのは
シナリオ攻略に役立つと思われる技能一覧である。①は多くの場合重要度が高くになる技能、②は役に立つが出番がない可能性もある技能
である。各KPは①と②の中から技能を選んでPLに開示すると良い(※1)。推奨技能はスムーズな進行の一助にもなるため、KP自身のために
もきちんと選定して開示しよう。
また、<目星>と<聞き耳>に関してだが、言うまでもないのでわざわざここに記載しない。これらが必要ない事態の方が珍しいくらい
である。
①多くの場合に重要度が高くなる技能
・<心理学>
狂信者や住人、協力者を判別する際に役に立つ技能。シナリオの演出の一環としても使うため、筆者としてお勧めしたい技能の1つ。
・<ナビゲート>、<追跡>
脱出パートで使い勝手の良い技能。<ナビゲート>は山中を進むのに必須であり、<追跡>は追っ手である狂信者の痕跡を発見したり
自身の痕跡を消すのに役立つ。
・<地質学>、<オカルト>
えんふくさまの石像に埋め込まれている陰陽石や"ラブラドルの光"など、出番が多く、かつ重要度の高い情報に関わることが多い。黒
羽が残した電波ポエム解読にも役立つため、戦闘だらけのシナリオにならなければどこかで出番があるだろう。
②役立つが出番がない可能性がある技能
・<コンピューター>、<経理>
狂信者のPCから重要な情報を多く抜き取ることができる。非常に多くの情報を手に入れることができるのだが、ほとんどは夜間に忍
び込んで調べなければならないため、出番がないかも知れない。
・<医学>
探索に良し回復に良し俺に良しお前に良しの万能技能。あって困ることはあんまりない…んじゃないかなぁ。
・<人類学>
大村の死体をはじめ、いくつかの箇所で出番がある。これも出番があったりなかったりする技能であるが、えんふくさまへの貴重な対
抗策となる松明を作るのに必要な松脂の情報を得る数少ない手段であるため割と重要。
・<隠す>
黒羽からの手紙や脱出パートにおける移動の痕跡など、黒ヶ峰町探索中においても脱出パートにおいても使用頻度が高いと思われる。
・<拳銃>
ハリウッドのアクション映画ばりの脳筋卓にしたいならば必須だろう。探索重視卓でも出番があるといえばあるのだが、そういった卓
で拳銃を乱用しなければならない事態に陥っている時点で探索は上手くいってないような気もする。
個人的に、戦闘寄りの印象が強まるためあまり推奨技能に加えたくないものの1つである。
・<歴史>
いくつかの場面で情報の入手に関わる技能であるが、『<人類学>または<歴史(-20%~-30%の補正)>』といった判定が多いため、
このシナリオ単体で考えた場合は<人類学>など専門知識を取った方が良いだろう。
ならばなぜ推奨技能なのかと言うと、継続探索者を参加させる際の1つの指標としてである。
※1:なぜ明確に設定していないのか
理由の1つとして、本シナリオの攻略に決められた道筋はない。情報収集を重んじる探索重視卓から、戦闘だらけのハリウッド卓でも良
いのである。そのため、探索者が辿る道筋によっては"推奨されているのに全く出番がなかった!"という技能が出てきても不思議ではな
い。その場合に出てくるであろうPLからの苦情は想像するだけで頭が痛い。
また、KPが発生するイベントをあらかじめピックアップし、ある程度シナリオを絞ることも想定しており、そういった場合に対応するた
めでもある。
もう1つの理由としては、KPによる難易度調整をしやすくするためである。どれほどのシナリオ難易度が適切かは卓によって異なる。初
心者ばかりの卓や熟達した探索者が挑戦する卓、RP中心にライトに攻略したい卓や生還すら困難なハードコアを好む卓など、卓ごとに遊
び方も適切な難易度も千差万別である。そういった卓ごとの特徴はシナリオ製作者よりKP各位の方が間違いなく詳しい。
難易度を上げたいのであれば公開は①の一部で良いし、難易度をこれでもかというくらいに下げたいならば①と②を全て公開すると良
い。それでも足りないならば、これに加えてシナリオ中で出番がありそうな技能を片っ端から推奨技能に突っ込んでおくなど、KP自身で
調整すると良い。
初対面ばかりの卓でKPもどんな卓になるかわからない場合は……KPの嗜好で良いんじゃないかなあ。